哲学

ヒトは何をどう成し遂げてきたのか

未来百景 #10 ラ・ラ・ランド
イメージ 『ラ・ラ・ランド』はめくるめく「円」を描く。ジャズ・ピアニストのセブが回転させるレコード、女優志望のミアがルームメイト達とLAの路上で踊る輪舞、ミアとセブがプラネタリウムで星々と共に踊るワルツと、探せばキリがない。この「円」はふるくから時間の形象として、「時計」の形で存在してきたものだ。一日が終わり、また新たな一日(「アナザー・デイ・オブ・サン」)が始まるという、太陽の運行にも似た循環性を「円」は象徴する。
未来百景 #08 ミッション:8ミニッツ
イメージ 「これは時間旅行ではない。時間の再分配だ。」
ある哲学者がいうには、わたしたちは実際には過去しか知覚していない。わたしたちが関わる対象すべてが、なんらかの記憶をまとってしまうからだ。だから現在もまた「過去」なのである。だとすると、幽閉された過去のなかで未来を抉(えぐ)り抜き、未来を知覚しようともがく男の姿が描かれる『ミッション:8ミニッツ』は、奇妙な映画なのかもしれない。
未来百景 #02 ブレードランナー
イメージ 2019年、地球の環境は荒廃をきわめていた。空一面のスモッグが太陽をさえぎり、暗く沈んだ街には四六時中、酸性雨が降り続いている。人類を除く生物のほとんどは死に絶え、人々は別の惑星への移住に新たな希望を見出そうとしていた。そんな中、アメリカのタイレル社が人間そっくりのロボット(レプリカント)を開発。地球外基地での奴隷労働や他の惑星の探索などに使っていた。これが1982年公開のSF映画『ブレードランナー』の未来像だ。

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人間と時間

人間と時間 #17 三四郎
イメージ 熊本から上京した青年 三四郎の青春、特にその恋愛と失恋を描いた『三四郎』は明治41年に朝日新聞に連載された、夏目漱石の長編小説である。誰もが経験する青春時代の戸惑いや不安が漱石一流の筆致で活写され、その瑞々しさは発表から百年以上を経たいまも一向に失われていない。
人間と時間 #16 論語
イメージ 論語は言わずと知れた孔子(前552年―前479年)とその弟子たちの言行録で、中国の大古典「四書」のひとつである。その一節「吾れ十有五にして学に志す。三十にして立つ。四十にして惑わず。(…)」を自己に当てはめて、自らの来し方と行く末に思いを馳せたことのある方も多いだろう。そんな孔子の人生観を理解する上で欠かせないのが次のことばだ。
人間と時間 #15 生の短さについて
イメージ 人生は短い、とよく言われる。だから一日一日を大切に生きなさい、と。しかしまた、こうも言われる。人生は長い。だから一度や二度の失敗でくよくよせず、いろんなことをやってみなさい。いったい人生は短いのか、それとも長いのか。古代ローマの哲学者 セネカ(前4年頃~後65年)の答えはこうだ。
人間と時間 #07 時間と自己
イメージ 「時間という現象は、私が私自身であることと厳密に一致する」。木村敏著『時間と自己(中公新書)』を紹介するコラムです。管理される時間から、自ら生み出し構築する「時間」へ。JMAMのお届けするWebマガジン『時間デザイン』
人間と時間 #03 「時間」を哲学する ―過去はどこへ行ったのか―
イメージ 過去はどこへ行ったのか? 21世紀の日本に、こんな疑問を持っている人がはたして何人いるだろう。このページを開いたのも何かのきっかけだと思って、10秒ほど考えてみてもらいたい。「どこへ行ったも何も過去は過ぎ去っているんだから、その記憶だけが頭の中にあるんじゃないの」といったあたりが、きっと、常識的な答えではないだろうか。これに対して本書の著者、哲学者の中島義道は「過去はどこへも行かない」と主張する。一体どういうことだろう。

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