スクリーンは語る

映画は人生を映している。それが映画館のスクリーンであれ、テレビの画面であれ、パソコンのディスプレイであれ、いい映画は私たちを「いまここ」とは異なる時間(とき)へと連れて行ってくれます。この連載では、そんな、「もうひとつの人生」と出会う名作を紹介していきます。

スクリーンは語る#03ハドソン川の奇跡
イメージ「事実は小説よりも奇なり」という英国の詩人バイロンの言葉にも表れているように、わたしたちの人生は時にフィクションを超えた数奇な出来事に遭遇することがある。それは人生に裏切るかもしれないし、あるいは思ってもみなかった幸運をもたらすかもしれない。少なからず言えるのは、そのような出来事を体験した以前/以後で人生が大きく変わるということだろう。本作の主人公であるサリー機長(チェスリー・サレンバーガー)もまた数奇な出来事に遭遇し、人生が大きく変わった一人である。
スクリーンは語る#026才のボクが、大人になるまで。
イメージ映画の中で長い時間軸の物語が設定される場合、俳優個々の肉体的または心理的要素の変化が、時間相応に表現される。その同一性と差異の巧みな表現は、映画自体の評価基準ともなっている。しかし私たちは、俳優の身体に若さや老化などの細工が施され、その技巧が手本とされるような映画にあまりにも慣れすぎてしまってはいないだろうか。膨大な過去の情報に誰でも気楽にアクセスし遡行できる時代に、スクリーン上で仰々しく設定された時間の細工に、昔ほどの新鮮な驚きを感じていられるだろうか。
スクリーンは語る#01ゴッドファーザー
イメージ『ゴッドファーザー』の数代に及ぶ長大なサーガは、大戦の前後で二様に引き裂かれた「暴力と宗教」の関係を表現しているといえる。物語は主に二人の人物に交互に焦点を当てて描かれる。大戦前後のアメリカでマフィアとして活躍したヴィトー・コルレオーネと、その息子の四兄弟の一人であり、後に財団経営者として更にマフィア組織を拡大したマイケル・コルレオーネである。

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