拝啓 あの日の自分

あなたの「あの日」はいつですか。人生でいちばん泣いた、
いちばん嬉しかった、いちばん悩んだ、いちばん頑張った…、
そんなあの日に手紙を出すとしたら、いまのあなたは何を書きますか。
なぐさめ、警告、アドバイス、感謝。たとえ手紙は配達されなくても、
その言葉はきっと届きます。なぜって、「あの日の自分」は、
いまも、あなたの中にいるのですから。

著者イメージ

中西 麻耶(なかにし・まや)

大分県由布市出身。明豊高等学校卒。
テニスで国体をめざしていた2006年、勤務先での事故で右膝から下を失う大けがを負う。しかしその後、障がい者陸上に転向し100m走、200m走で日本記録を塗り替え、事故からわずか2年で北京パラリンピックに出場、100m走で6位入賞、200m走で4位入賞を果たす。以降、2012年ロンドンパラリンピック、2016年リオデジャネイロパラリンピックに出場(走り幅跳び4位入賞)。走り幅跳びのアジア記録・日本記録保持者である(5m51)。

北京大会を終えたときの自分へ

「運動会」だと思っていた障がい者陸上が、正真正銘の競技だと分かった。
鍛え上げられた肉体、本物のアスリートから放たれるオーラを前に、
100%の準備をしてこなかった自分が情けなかった。
「世界と闘うために、日本を出る」その決断は間違っていない。
もっと強くなるためにどうすればいいかは、テニスのときからずっと考えてきた。
でも、あなたがこれからぶつかる壁は違う種類のもの。
「障がい者は勝敗や記録にこだわらなくていい」
それは、障がい者に「弱者」であることを求める世間の視線。
存在を否定されるような言動に、悩み、傷つき、打ちのめされるだろう。
それでも、勇気をもって進んでほしい。
その先には素晴らしい出会いがあるから。
最高の仲間がいるから。
そして、東京が待っているから。
サイン

あなたも、あの日の自分へ手紙を書いてみませんか?

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